当科で可能ながん種別の放射線治療の適応
- 肺がん、乳がん、膵がん、食道がん、喉頭がん、咽頭・鼻のがん、甲状腺がん、悪性リンパ腫、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、前立腺がん、膀胱がん、腎がん、大腸がん、肝臓がん、胆のう・胆管がん、胃がん、脳腫瘍、皮膚がん・悪性黒色腫、小児脳腫瘍、小児固形腫瘍
腎がんに対する当科で実施可能な放射線治療
① 根治的放射線治療
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根治を目指す治療の適応があるものの他の疾患などにより手術が受けられない場合の根治的治療として施行できます。
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特に小さな腎がんに対しては、放射線の線量集中性の高い定位放射線治療 (ピンポイント照射)を行うことで高い根治率が期待できることが分かっています。近年、保険収載されており当院で実施可能です。
②少数個の再発・転移に対する救済的放射線治療
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治療した腎臓や腹部リンパ節の再発、または少数個(1~3個程度)の遠隔転移を生じた場合 (オリゴ転移) に、薬物療法に加えて救済的な放射線治療を選択することが可能です。
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遠隔転移の部位は、骨転移、肺や肝臓の転移、また骨盤・縦隔・頸部リンパ節転移などが対象となります。治療した腫瘍の高い制御効果が期待できます。
③脳転移に対する放射線治療
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脳転移を生じた場合に放射線治療が有効です。
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当院では、強度変調回転放射線治療(VMAT)を用いた定位放射線治療(ピンポイント照射)が可能です。患者さんに負担の少ない短い治療時間で、脳転移の高い制御効果が期待できます。
④緩和的放射線治療
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他の臓器へ多数個の転移を生じている状況では、緩和的な放射線治療が適応となり得ます。
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腎がんによる血尿や疼痛、また骨転移に伴う疼痛や神経症状といった症状の緩和に有効性が高いです。
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緩和的放射線治療に必要となる放射線量は少ないため、治療に伴う副作用は軽微です。治療期間は2週間以内が多く、状況に応じて1回のみの治療も選択可能です。
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通院が困難な方は、放射線治療科で入院治療も対応させて頂きます。
⑤温熱療法 (ハイパーサーミア)
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腎がんは、放射線治療の治療効果得られにくい放射線抵抗性の腫瘍に分類されます。
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当科では、腎がんに対して放射線治療や抗がん剤の治療効果を高める温熱療法を取り入れています。
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がんの存在する領域の皮膚表面を2方向からパットで挟み込み高周波電流を流して加温します。パッド内の液体を還流させ、皮膚表面の熱感や痛みを抑えます。
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1回の加温時間は40~60分程度で、週に1~2回、放射線治療を行っている期間中に総5回程度行います。